機材の談話室:Rupert Neve Designs篇 その2~「入出力トランスの話」

パワーレック・スタッフと業界の人々とのちょっと深掘りなトークを紹介する『機材の談話室』シリーズ。
前回は、代理店Sさんと、Rupert Neve Designs製品の『Portico』、『Shelford』、両シリーズの特色、Neveの持つ音色についてお話しました。今回も代理店Sさんとのトークが続きます。さて、今回は・・・?
お楽しみ下さい!

前回のセッションの模様はこちらから!

■機材の談話室 Rupert Neve Designs セッション:
2017年1月某日 at 渋谷某所 / プロ音響機器輸入代理店:S氏 x パワーレック・スタッフ:N

PowerRec N: ところで、今も昔も、Neveといえば、やはり「トランス」を使って、音色さえもそこで詰めている、位のイメージがあります。

『Shelford Channel』カスタムトランスフォーマー / 入力段:RN4012 & 出力段:RN2042

代理店S氏: これはニーヴさんのポリシーで、これまでも様々なインタビューの中で「なぜトランスフォーマーか?」という話を何度もされてきました。トランスフォーマーは、「サウンド・キャラクターに大きな影響を与える」、という一面もありますが、もうひとつ、「サウンド・パフォーマンスが必ず一定する」、「繋ぐ機材や環境によって品質の劣化を受けにくい」、という、とても重要な役割があるのです。どんなところで使っても、ちゃんとしたプロ機の音を出せる、その為のひとつの完成されている技術、それが「入出力トランスフォーマー」であると。これが基本的な考え方ですね。

PowerRec N: なるほど、ニーヴさんのお家芸となっている「トランス入出回路」は、実は、一定したクオリティーを得る為の、“プロのツールの為の技術”だったのですね。

代理店S氏: そうです。もちろん、この技術が、「速過ぎるトランジェントや、不要なピークの無い」、つまり、暴れの無い、いかにもプロらしいNeveのサウンドへ、少なくない貢献をしている、ということはあるでしょうね。

『Shelford Channel』/ダイレクトカップル仕様のカスタムトランスフォーマー:RN4012

『Shelford Channel』/スクエアコアのデュアルタップ出力トランスフォーマー:RN2042

PowerRec N: トランスフォーマーは、トランジスタ等と同じ様にNeve製品のサウンド・クオリティー、Neveのサウンド・カラーを決めている重要なパーツのひとつですよね。『Shelford Channel』の製作時も、入力段トランスの設計に相当時間をかけられたとか。そうしたトランスに関していえば、Rupert Neve Designsには、それこそニーヴさん直伝の巻き方というか、ノウハウというか、相当な技術的蓄積がありそうですね。

代理店S氏: もちろんそうでしょうが、一般的に、トランスの巻き方は門外不出ですし、公開しないものです。巻き方、作り方を指定してメーカーに製作依頼し、もちろん作り手には秘密保持の原則があります。

PowerRec N: 作り手、といえば、ヴィンテージNeveのみならず、アウトボード界においては「○○製のトランス 」というフレーズがよく登場しますね。

代理店S氏: その点については、トランスメーカーそれぞれに味が違う、という事があるのは間違いないのでしょうが、それよりも“どうやって巻いたトランスなのか”、という事の方がはるかに重要なのです。Rupert Neve Designs のトランスは、“どこ製のトランスを使っているのか”、という話をする以前に、“Rupert Neve Designs が指定した特製の「カスタム・トランス」”なのです。Neveは昔からそうしたやり方でしたし、今も昔も、目指している音の着地は同じだと思います。

PowerRec N: ニーヴさんのサウンドへのイメージ、基準はずっと継続しているのでしょうね。フルレンジであること、しかも安定したクオリティで使用出来ること。ここまでの話をまとめると、Rupert Neve Designsでは、 “入出力にカスタム・トランスを用いる” というNeveの伝統芸的なスタイルをベースにはしているものの、「古い様式」への固執はまったく無く、今なお理想を追求し続けている、と。更新すべきは更新し、最新の技術も取り入れ、製品を作り上げている、と。

代理店S氏: そうですね。実際、Rupert Neve Designs製品の設計は、基本的に“ハイテク”です。1073のオリジナル・モジュールや、それをゴールにしているレプリカ製品に比べると、遥かにモダンな設計になっています。

PowerRec N: 今回も、Sさんと一緒に『Portico II』の中身を見てみましたが、整然としたクールなたたずまいの、いかにもモダンな回路の中に、意表をつく超アナログな技が織り交ぜられており、かなりびっくりしました。

『Portico II Channel Strip』/モダンな設計の中で抜群の存在感を放つ巨大な出力段トロイダルトランス

代理店S氏: 今もなおチャレンジしているスピリットを強く感じましたね。でも、そんなモダンな設計のRupert Neve Designs製品ですが、Shelfordに限らず、Rupert Neve Designs製品が持っているサウンドは、紛れもなくNeveの音なのです。

PowerRec N: Neveの音、ですね。ヴィンテージNeve以降、FocusriteやAMEKといった、80年代、90年代を代表するプチ・ヴィンテージな製品群にも、やはり、ニーヴさんのテイストはありましたよね。“そこはかとなく優しさの感じられる、ダイナミックなサウンド”、とでも言いましょうか。そして、いずれも、その時その時の「いい音」の指標となり、時代が経った今でも「いい音のツール」として語られ、そして今でも現場の第一線で使用されています。

代理店S氏: そうですね、国内でも、そうした製品群は、本当に多くの現場で見かけますね。ちなみに、現在のRupert Neve Designsの主要メンバーは、先にニーヴさんが携わっていた企業からの、それこそもう20年近く続いている「Rupert Neve印」のチームですから、出来上がって来る製品も、その頃からずっと一貫性がありますね。

PowerRec N: なるほど、納得です。そうなんです、テイストが繋がってるんですよね、先のブランドの製品群と。

代理店S氏: ましてや、ニーヴさん自身は、ヴィンテージNeveの時代をスタート地点として、40年掛けてアップデートさせている訳ですから、その時その時の様々な新しい手法を用いていますし、その恩恵として、Rupert Neve Designs製品には、ヴィンテージNeveにはない魅力もたくさん発見できます。

PowerRec N: ニーヴさんのイメージする理想形の最新版が、Rupert Neve Designs製品なのですね。

代理店S氏: そうです。そして、『Shelford』は、昔の事を振り返らないスタンスでずっと前進してきたニーヴさんが、最初で最後、「ヴィンテージNeveをアップデートさせた」製品です。そういう意味でも、皆さんに是非、一度は試してみて頂きたい製品ですね。

PowerRec N: そうですね、『Shelford』、要注目ですね。というか、私、やっぱりRupert Neve Designs製品、欲しいです(笑)

代理店S氏: 私もです(笑)

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Rupert Neve 氏、その歴史を包括した切り札的作品、『Rupert Neve Designs / Shelford Channel』。
そして、更新を重ねたNeve氏の理想像のひとつの頂点である、技の集合体、『Rupert Neve Designs / Portice II Channel Strip』。
もちろん、パワーレック店頭で、両機ともご試聴頂けますよ!

【今回登場の機材群】
Rupert Neve Designs / Shelford Channel
Rupert Neve Designs / Portico II Channel Strip

★その他のRupert Neve Designs製品はコチラから!

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【関連記事】
機材の談話室:Rupert Neve Designs篇 その1~「Portico と Shelford」

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