【イベントレポート】CASIO Sound Tradition / PROGRESS

7月27日、渋谷Hangout Hangoverにて開催されたCASIO主催のLIVEイベントに参加してきました。

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世界各国のミュージシャン&クリエーター達とCASIOによるコラボレーションプロジェクトのシリーズ“CASIO Sound Tradition”。1946年の創業以来培ってきたエレクトロニクスの技術が「音」と繋がったのが1980年。電子楽器「カシオトーン」の発売以来、数々の印象的な製品を生み出してきたCASIOですが、最近は電子ピアノ”Privia”等、コンシューマー製品がラインナップの中心となっておりました。

そんなCASIOがこうしたLIVEイベントを開催するという事は・・・様々な期待を胸に会場へ。

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JAZZピアニストYUSUKE HIRADO氏 (CST)、CRO-MAGNONの金子巧氏、JABBERLOOPの永田雄樹氏達による心地良いサウンドが私達を出迎えます。

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JamiroquaiやSwing Out Sister、Carpenters等、世代を超えた名曲の数々がSequick氏のトークボックスによって高らかに歌い上げられ、最後はSOIL&”PIMP”SESSIONS 元晴氏のSAXが登場し、フロアの盛り上がりは最高潮に。個人的にはSwing Out Sisterの名曲”Breakout”が原曲通りの印象的なビートはそのままに、”Virtual Insanity”から違和感なく繋がる流れがステキでした!

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続くトークセッションに登場したのは石野卓球氏。8月3日にリリースされたソロアルバム最新作「LUNATIQUE」の話題からキレッキレのトークで皆を翻弄しつつ(笑)CASIO製電子楽器との数々の興味深いエピソードが飛び出します。

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はじめて手にしたのが電卓付きカシオトーン。カセットデッキでピンポン録音したり、独特の動きをするシーケンサー的機能を使いこなしたり。更にリズムマシンRZ-1やデジタルシンセCZ-1を愛用していたこと、サンプラーSK-1のサウンドが電気グルーヴの楽曲”レアクティオーン(VOXX収録)”で大活躍したこと等々。
更には伝説の迷機(?)”RAPMAN”等も話題にしつつ、CASIOを「最高のカルト・シンセメーカー」だと賞賛。CASIOならではの尖った電子楽器(G-SHOCKシンセとか・笑)の再登場を熱望しつつ、TOKYO No.1 SOUL SET 川辺ヒロシ氏によるTECHNO DJセットにバトンタッチ!久々に汗をかいて踊りました!

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カルト・シンセメーカー”CASIO”
1984年に発売されたミニ鍵盤のデジタルシンセ”CZ-101″がCASIOの本格的なシンセサイザーの第一歩となります。「PD(Phase Distortion)」と名付けられたデジタル音源は、サイン波の読み出し速度を変えることで歪みを発生させ、様々な倍音を簡単に生み出すことができました。既にシーンを席巻していたFM音源のデジタルシンセ「YAMAHA DX7」に比べ音色エディットが比較的容易で、芯の太いサウンドが得られるCZ-101は80年代の名作シンセの一つとして、多くのアーティストに愛されています。その後標準鍵盤のCZ-1000を初め、シーケンサーの搭載のCZ-5000やベロシティ&アフタータッチ対応のフラッグシップ機CZ-1等ラインナップを充実させ、80年代後半にはより複雑なiPD音源を備えたVZシリーズに進化します。センターにグラフィック表示可能な液晶ディスプレイを備え、ヘアライン仕上げのパネルを持つVZ-1は、そのサウンドもルックスも「これぞデジタルシンセ!」的存在感が半端なくて当時憧れたものです。
一方で、サンプラーもCASIOを語る上で外せない機材。コンシューマー向けサンプリング・キーボード”SK-1″の現在に至るまでのカルトな人気は勿論ですが、正統派16bitサンプラーのFZシリーズも素晴らしいコストパフォーマンスにより、高音質なサンプリングを使用したミュージック・プロダクションの可能性を多くのユーザーに開放した傑作機です。

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↑会場で配布されていたステッカー。前述のCZ-101に加え、こちらもカルトな名作”DIGITAL HORN”も(!)

 

・・・さてさて、1980年代の音楽シーンに旋風を巻き起こしたCASIOの電子楽器、どうやらこのまま息を潜めている訳ではありませんよね・・・?。残念ながら具体的な新製品発表等はありませんでしたが、ここは一つリビングでPriviaをサラリと奏でつつ次なる展開に期待しましょう!

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