[連載]SD-9007サイドストーリー #6 独創、その背景

サイデラ・マスタリング&レコーディング(以下SDM)で使用する為に産み出されたケーブル『SD-9007』。
オノ セイゲンが求め続けた“ツール”、そこに注がれた“知”。


初代カスタム・ケーブル『SD-9001』以来の約20年間の空白を埋める、待ち望まれた“新たなる”SDMカスタム・ケーブル:
『SD-9007』トランスファー・ケーブル

・特製PC Triple C-A 導体 
・綿糸撚り合わせ紙テープ押さえ巻き 
・内部網組シールド二種OFC-A 
・特注金属網組みスリーブ 
・特注オリジナル端子
・・・

1本のケーブルに注がれた一人の人物の膨大な知見。
その人、吉目木邦彦(よしめき・くにひこ)氏:
“プロ・ベーシスト”
“国際コンクールの受賞歴を持つウド奏者”
“世界的音楽祭のエグゼクティブ・プロデューサー”
・・・数多の経歴を持ち、更にはWestern Electric(以下WE)社製品の研究を端とするカスタム機器の開発・製造を行う“技術者”として、グラミー賞受賞バンドやEU圏No.1ヴァイオリニストといった世界中の顧客からのオーダーメイドに応えてきた圧倒的な「才人」。

吉目木氏/FamilyLaboが所有・使用している貴重なWE機器群:
『81a』プリアンプ / 初代ミキサー『22A』 / 世界初のコンプ『1126c』 / パルテックにライセンスされた世界初のHAEQ

米国の歴史的遺産・WE社の録音、マスタリング機器群を研究・検証・再生し、自身のスタジオで稼働させる吉目木氏。

WE機器の“真”の音:

それは、“中域が強調されるウォームなサウンド”という真空管機材のイメージとは全くの別次元である、と語る吉目木氏。

吉目木氏はWEが現代につながる音響技術の“原点”であると捉える。

そして、吉目木氏の探究心は、さらに、量子物理学にまで及ぶ先端分野の研究へと広げられて行く。

WE機器の研究・再生から得た実証データ。
現代物理学の応用。
それらの組み合わせから生まれる、吉目木氏の“独創”。

『SD-9007』の特徴のひとつ:軽量・細身のケーブル、そのしなやかな柔らかさ・・・極太な『SD-9001』の造りと対照的。

中央:コンパクトにまとめられた軽量・柔軟な『SD-9007』/ 手前:大きな弧を描く重量級の『SD-9001』 @SDLab

数多のハイエンド・ケーブルが至った、太く、硬い、“重量級”の造りとはまったくベクトルの異なる、『SD-9007』のその有り様。

自らの経験値の積算による“セオリー”。

『SD-9007』ケーブル開発においても、線材、組み合わせ、編み込み、シールディング、”量子物理学の応用”・・・吉目木氏が積み上げて来た独自の“セオリー”が幾層にも重なる。

線材について:

世界のオーディオ・ファイル、音響技術者達を魅了してきたWE社のクラシック・ケーブルに比肩するとする国産線材『PC Triple C』。吉目木氏はそこに更なる手を加える。

耐久性さえをも付与された高品位ケーブルの両端に用意される、「銅合金 + カーボンファイバー / ロジウム処理」仕様の端子群。

内部構造に至るまできめ細かくオーダーされた完全オリジナルのカスタム端子。

そして、吉目木氏の“ノウハウ”が織り込まれ、特別注文で製造された“赤い”シースをまとう。
完成したひとつの“解”。

『SD-9007』トランスファー・ケーブル。

そのサウンド。
あまりにもピュア。あまりにもストレス・フリー。

20年の時を経て創出された“SDMのNEWスタンダード”。

「トランスペアレント」・・・オノ セイゲン氏が求めてきた“性能”。

示された『SD-9007』・・・それは、“存在を消したケーブル”


★PowerRec, Power DJ’s店頭で
ご試聴頂けます★

【限定販売中】
SDM / Family Labo
SD-9007 トランスファー・ケーブル

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吉目木邦彦(よしめき・くにひこ)  Kunihiko Yoshimeki:
東京生まれ、東京大学科学史科学哲学科卒。
プロ・ベーシストとしてジョージ大塚マラカイボでデビュー。山口真文グループのレギュラーを経て霧生トシ子、ケニーカークランドなど多数のミュージシャンと共演。
その後、ギターの原型となった中東のウドを楽器の原点の一つとして重点的に研究、新しい演奏技法を開発し2016年のカタール国際音楽フェスティバルのウド部門でトロフィーを受賞する。
また、国連UNESCOの呼びかけにより1994年に東大寺で開催され、ボブ・ディラン、ジョニー・ミッチェル、ジョン・ボン・ジョビ、ライ・クーダ、INXS、ウェイン・ショーター、布袋寅泰、X JAPAN, 玉置浩二、近藤等則などが共演した伝説的コンサート『The Great Music Experience』においては、日本側のExecutive Producerを務めた。
技術者として、アメリカの国家プロジェクトとして開発された音響機器メーカー『 Western Electric / ウエスタンエレクトリック』社製品群の研究、再生を続けながら、量子物理学にまで及ぶ先端テクノロジーを研究。それらの知見を組み合わせた録音・音響機器群の開発、製造を行い、世界各国の一流プロフェッショナル達からのオーダーメイドの要望に応える。

[吉目木氏/Family Laboがサポートするミュージシャン・リスト(一部)]:

フェニックス Phoenix : 仏を代表する国民的バンド。2009年リリースのAL『Wolfgang Amadeus Phoenix』でグラミー賞を受賞。Coachella Festival等、世界各国の音楽フェスティバルにヘッドライナーとして出演。2024年パリ・オリンピック閉会式出演。

ユーリ・レヴィッチ Yuri Revich :EU圏における人気・実力No.1を誇るヴァイオリン奏者であり、数々の受賞歴を持つ作曲家でもあるモスクワ出身の音楽家。使用楽器リストに1709 “Golden Period” Stradivariusが含まれる。

劉宏軍 Hongjun Lyu:中国大連生まれ、天平楽府監督、正倉院楽器復原製作、1987年 映画「ラストエンペラー」で坂本龍一と共同作曲、2001年 NHKドラマ『陰陽師』『聖徳太子』の古代音楽指導/作曲等、多岐にわたる活動を続ける音楽家。

オノ セイゲン  Seigen Ono:
レコーディング / ミキシング / マスタリング・エンジニア, アーティスト
録音エンジニアとして、82年録音の清水靖晃「案山子」「うたかたの日々」、坂本龍一「戦場のメリークリスマス」、渡辺貞夫「パーカーズ・ムード」(85年)「ELIS」(88年)、加藤和彦、三宅純、ヒカシュー、青葉市子、東北ユースオーケストラ、ジョン・ゾーン、マーク・リボウ、 アート・リンゼイ、ビル・フリゼール、ラウンジ・リザーズ、オスカー・ピーターソン 、キース・ジャレット、マイルス・デイビス、キング・クリムゾン、ジョー・ジャクソン、デヴィッド・シルヴィアン、スティーブ・ジャンセン、など多数のアーティストのプロジェクトに参加。2012年からは映画Blu-ray化の音声トラックのマスタリングも手がける。
また、アーティストとして1984年にJVCよりデビュー(今年40周年)、87年に日本人として始めてヴァージンUK(アーティストとして3枚)、ヴァージン・ミュージックパブリシング(作家として10年)と契約。同年、コム デ ギャルソン 川久保玲から「誰も、まだ聴いたことがない音楽を使いたい」「洋服がきれいに見えるような音楽を」という依頼によりショーのためにオリジナル楽曲を作曲、制作。アート・リンゼイ、ビル・フリゼール、ジョン・ゾーン、マーク・リボウ、フレッド・フリスら、80年代のNYダウンタウン・シーン最精鋭たちが結集した『COMME des GARCONS SEIGEN ONO』は、2019年度 ADCグランプリ受賞。 1993年以来スイス、モントルー・ジャズ・フェスティヴァルに4回、アーティストとして出演している。

SDM / サイデラ・マスタリング  Saidera Mastering & Recording:
オノ セイゲン氏により1996年に設立。早期よりDSD/SACDをはじめとするハイ・レゾリューション・フォーマットを手がけ、ハイレゾ・シーンの品質向上、普及に大きな貢献を果たす。近年では映画Blu-ray化のためのマルチトラック・マスタリングをはじめとする映像分野の音声も手がけ、その品質向上に寄与。