突き詰められた“素”が見せた業務レベルのアップグレード/『SD-9007 トランスファー・ケーブル』ユーザー・レビュー

『SDM / サイデラ・マスタリング&レコーディング』が使用するために生み出されたプロフェッショナル・ツール 『SDM/Family Labo SD-9007 トランスファー・ケーブル』。
都内某所にあるDeep Echoes Studio。ここに新たに『SD-9007』が導入された。
Deep Echoes Studioにおける同製品のインプレッション、使用感をプロデューサー/エンジニアの生駒隆之介氏に聞く。
“ケーブルで余計な何かをしたくない。”
2026年現在のDeep Echoes Studioのモニター環境:
[Monitor Controller]
・GRACE design / m905 (Reference Stereo Monitor Controller)
[Near Field Monitor]
・ATC / SCM20P PRO MK2 (Passive 2-way Studio Monitor)
+ P1 Pro (Dual-Mono Power Amplifier)
[Main Monitor]
・Amphion / Two18 (Passive Near Field Monitor)
+ amp700 (2ch Power Amplifier)
+ Base Two25 LF (Passive Woofer)
+ BaseAmp1200 (Crossover / 2ch Amplifier)

これまで、PCOCC-Aの時代から数多の種類のケーブルを使用してきた経験から、
「一般に評価されているケーブルは、どこかに癖がある。」(生駒氏)
と語る。
“ケーブルで余計な何かをしたくない”、との考えから、Deep Echoes Studioでもモニタリング・システムやレコーディングに使われる全ての結線には、世界中でスタジオ配線の標準となっているMOGAMIがセレクトされている。
綿密に設計されたルーム環境と相まり、Deep Echoes Studioで作業するスタッフや訪れる知人からも、ここで“ノンストレスで作業できる”と言われる程のモニタリング環境を構築していた。
2025年晩秋、ここに『SD-9007』が繋がれる。

当初は懐疑的であったDeep Echoes Studioスタッフ。しかしながら、パワーアンプへの結線をMOGAMIから『SD-9007』に差し換え、音が出た瞬間、その真価を目の当たりにする。
「“なるほど、こう来るか!”という感じでした。」(生駒氏)
その場で『SD-9007』の導入が決定され、Deep Echoes Studioのモニター環境におけるパワーアンプへの主要なラインがMOGAMIから『SD-9007』に置き換えられた。
「置き換え後は慣れるのも早かったです。2~3日で“元からこうだったんじゃないか”、ぐらいに。」(生駒氏)
Deep Echoes Studioのその後。

「捏造とかではなく、過不足が無い、より正常な状態になった感じです。」(生駒氏)
『SD-9007』で得られた音の変化。
「情報の正確性と濃さがあると思います。あからさまに信頼できる音になりました。情報量が増えている、ということも出来ますが、ある箇所を派手にさせる、ということではなく、“素で送ったらこうですよ”がより突き詰められた解像度の上がり方ですね。音が普通に“見える”様になっています。」(生駒氏)

アナログとデジタルがフレキシブルに往き来されるハイブリッドなDeep Echoes Studioの制作環境。
そこに現れた効果。
「これまで“プラグインよりもやっぱり実機だな”と感じて進めて来ましたが、プラグインのリバーブでも“これはめちゃめちゃ使えるな”ということに気が付いたり、逆に、ハードウェアのリバーブで“これはやっぱりこれにしか出来ないな”と改めて確認できたりしています。」(生駒氏)
Deep Echoes Studioで日常的に使用されるサチュレーションに関しても・・・
「3種類のサチュレーションを色々な楽器ごとに帯域を絞り、“歌にはここの帯域を”、“ドラムのキックとスネアにはこの帯域を”、という具合に足していきます。その混ぜ具合のオン/オフが凄くはっきり判るようになりました。“ここに足した方がいいな”という明確な帯域や、“足した後に出てきた切った方がいいピーク”みたいなことが、より見えるようになりました。」(生駒氏)
『SD-9007』が果たしたDeep Echoes Studioの確かなアップグレード。

結果として、
「作品の“上がり”が良くなりました。」
と語る生駒氏。
『SD-9007』配置後からしばらく経過したある時、完成後の作品のマスタリングを依頼したエンジニアからDeep Echoes Studioに連絡が入る。
「“スピーカー環境、変わりました?”」
これまでのスタジオの作業環境を知り、いくつもの作品に携わって来たマスタリング・エンジアが聴き取った、Deep Echoes Studioにおける“仕上がりの変化”。
スピーカーではなく、ケーブルを『SD-9007』に置き換えた旨を説明したところ、
「“今の状態を維持した方がいいですよ。”って笑」
〜〜〜
モニター環境への『SD-9007』導入から数ヶ月後。
Deep Echoes Studioでとりわけ高いプライオリティが置かれているボーカル録音ブースからの長いマイク回線用引き込みケーブルも『SD-9007』に置き換えられた。
「こちらも、すこぶる調子がよいです。」(生駒氏)
その伝送性能に寄せられる全幅の信頼。
「一般の、“ああ、よくなったね”、“気持ち良くなったね”というのとは、ちょっと意味が違いますよね、このケーブルは。」(生駒氏)
〜〜〜
突き詰められた“素”。
真正プロフェッショナル・ケーブル、『SD-9007』。
text by イケシブスタジオ S.N.
生駒隆之介 (Ikoman)
香川県出身
Poducer engineer
Recent works:
DannieMay, Enfants, GOHOBI ,penthouse, the engy, Yester Louv
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