“フラットな振動板”を持つ独創のヘッドホン、新章。【Fostex RPシリーズ】~その1

Fostexのヘッドホン。
昨今だと、こちら、『THシリーズ』を思い浮かべます。

th900_th610

その影に、頑なにスタイルを変えずに、更新を重ねてきたシリーズがあります。
プロフェッショナル・モニター・ヘッドフォン、『RPシリーズ』
T50RPmk3_FOSTEX

そして、2015年~2016年に迎えた、シリーズ刷新。

 

プロ用モニターヘッドホンとして、世界的評価を獲得し、世代を重ねてきた『RPシリーズ』。

この『RP』が付く前の『Tシリーズ』の歴史は、1974年の発売まで遡り、その中のラインナップのひとつ、『T20』は、あのM.ジャクソンも長く愛用していたという逸話も!
プロ歴の長いベテランさん達からは、一見して“あぁ、アレね!”という反応を頂けるそのルックス(笑)
それ位、過去モデルからの見た目の変化は微少です!(笑)
T20RPmk3_T40RPmk3_T50RPnk3_FOSTEX

ですが、『mk3』を迎えた本シリーズ、2015年以降に発売された、紛れもない新世代機なのです!!!

そもそも、この『Fostex RP』シリーズは、動作の原理そのものからして他ヘッドホンと一線を画しています!

一般的なダイナミック型は・・・こんな感じです。
mdrcd900st_sony
真ん中にドーム型のコイルが見えていますね。
そして、このRPシリーズは・・・こんな感じ!
T50RPmk3_FOSTEX_inside_1
なるほど、違いますね!更に進むと・・・
T50RPmk3_inside_2
なるほど!見るからに特殊です!

Fostexの独自製法、銅箔が一面にプリントされた薄膜コイル(=平面振動板)を強力な磁石で挟み込んだ、「RP = Regulated Phase」、全面駆動型、と呼ばれるこの方式、あまりにもオリジナルなその構造。
RP_Technology_FOSTEX

同じく“平面振動板”搭載の高級機群で知られる、静電型採用のSTAX社製品とは異なる、“ダイナミック型”方式を持つFostex RPシリーズ。
RPシリーズは、静電型と異なり、一般的な通常のヘッドホン端子に接続頂けます!

80年代に『RP』と呼称が付く以前より、『Tシリーズ』スタジオ用モニターに採用されていた、この『RPテクノロジー』方式。
Fostex独創のこの方式は、80年代、90年代に技術的なステップアップが図られます。
そして、先代『mk2』世代の時点で、既に『RPテクノロジー』の技術的なスペックは、一段落の完成を迎えていました。
事実、代表作『T20RP mk2』は、実に15年以上に渡り、ロングセラーを続けたのです。
迎えた2015年。
“全面平面振動板”自体のテクニカルな面では、本当に細かな追い込みのみでリファインされた“新世代”『mk3シリーズ』の登場。
rp_technology_fostex_t50rpmk3
そこには、“平面振動板”以外の部分でも、音の為に、細かな追い込みが図られます。
まず、大きな更新は、磁気回路の強化
薄い振動板を棒状のネオジムマグネットで“挟み込む”その手法。平面振動板の振動を、両面で受け止める、理にかなった独創的手法。
磁石と振動板のギャップはわずかに0.5mm
高い精度で図られる、圧倒的な高能率。
更に、細かな“てこ入れ”は、ハウジング、フィルターという物理的なアコースティックに及びます。
果ては、イヤパッドにまで及んだ“音の為の”リファイン。

そして、遂に更新された名代『RPシリーズ』。
どこがどれ程変わったのか?

ズバリ、音が変わりました!!
T50RPmk3_FOSTEX_powerrec

果たして、その音は・・・

おぉ!!
一聴して音が深い
そして、フラットです!
この引っ掛かりの無さは・・・イコール、歪みの無さ!!
脚色が極めて少ない、原音がそのまま再現される“ナチュラルすぎるほど”ナチュラルなモニター音です!!

T50RPmk3_FOSTEX_PowerRec
3機種には、同一の平面振動板が採用されています。
ゆえに、プライスも横一線。
用途に合わせてお選び頂けます!

次回、更なる試聴レビューをお送りする予定です!
乞うご期待!

続きはこちらから!~レポート第2弾【試聴編】

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