【新製品レビュー】YAMAHA CP88/CP73・匠の技が活きるステージピアノ

2019年1月、米アナハイムで開催されたNAMM Showにて発表されたヤマハのステージピアノ「CP」の最新モデル。これまでの同社のステージピアノのシンプルなスタイルからは想像もつかない、予想外のデザインが衝撃的でしたね。
発表以来お問い合わせの絶えない大注目モデル。今回、発売に先駆けて実機をじっくりチェックする機会を頂きましたので、いち早く徹底レポート致します!


■無骨なデザイン、「One to Oneインターフェイス」

何と言っても、まずはそのデザインに注目が集まります。液晶ディスプレイとボタン&スライダーが整然と並ぶ従来のCPとは一転、各種スイッチやツマミ&ボタンがズラリと並び、六角ナットやビス頭を隠そうともしない無骨なスタイル。更に黄、赤、緑のスイッチの配色はDX7以前、アナログ時代のヤマハの電子楽器を想起させます。

「One to One」スタイルと名付けられたこのユーザーインターフェイスは、その名の通り個々のスイッチやノブには単一の機能のみが割り振られており、直感的な操作を実現しています。特に、各セクションのON/OFFを切り替える銀色のスイッチ。手前側に戻るスプリングが仕込まれており、フリック操作によりON/OFFが交互に切り替わります。その小気味良い手ごたえは何だかクセになってしまいそうです(笑)。

ズラリと操作子が並ぶパネルは一見難しそうな印象を受けてしまいそうですが、裏機能一切なし、見たまんまのレイアウトは本当にマニュアル要らずで逆に判り易い!ステージ上で初めて対面したとしても、直ぐに目的の音で演奏を始められそうな、演奏者に優しいデザインといえるでしょう。

■ボイスセクション/エフェクトセクション

Refaceシリーズのオルガン「YC」でも採用されたこの配色、ベテランキーボーディストならば一目で「ヤマハ」と判るはずです(判りやすく囲っています)。

では、それぞれのセクションを順にチェックしていきましょう。

ピアノセクション

黄色いスイッチが印象的なピアノセクション、一新されたPCM波形がポイントです。きらびやかなフルコンサート・グランド「ヤマハCFX」、豊かなウィーンサウンド「ベーゼン290インペリアル」、そしてジャズ系ピアニストに人気の「ヤマハS700」といった、それぞれの個性際立つグランドピアノに加え、アップライトピアノ「ヤマハU1」等も注目です。

この「U1」、しっかり使い込まれた個体を選定・収録したとの事で、確かに家で練習していたアップライトピアノの雰囲気抜群。アップライトピアノにはグランドピアノとは違った、ノスタルジックな空気感がありますよね。もちろん伝統の打弦式「CP」もちゃんと収録されていますから、80年代シンガーソングライターやハードロッカーな気分にも浸れます。ピアノセクション専用エフェクトもシンプルで効果的!

エレクトリックピアノセクション

エレピは「赤」。こちらもローズ系、ウーリィ系、クラビ、DXと抜かりなく収録、全て新規サンプリングです!特にローズ系は78年、75年、73年と年代別に異なる個性をしっかり収録。トレモロやフェイザーなど、エレピ系に欠かせないエフェクトも万全です。しかも、さりげなくリングモジュレーターがこのセクションに仕込まれているのは、開発者の並々ならぬ拘りを感じますよね(笑)。

サブセクション

緑のサブセクションには、ピアノとのレイヤーに最適なパッドやストリングスをはじめ、ステージ上で必要とされる頻度の高い各種音色が用意されています。あくまで「サブ」という位置づけですが、オルガンやシンセ等、単体でも十分にステージ上で主役を張れるクオリティ&いざという時困らないバリエーションが収録されていると感じました。ピアニストとしての矜持はブレず、メンバーからの要求にも柔軟に応える・・・デキるキーボーディストの信頼できる相棒です。

PCM波形は追加可能

各ボイスセクションの音色はファームウェアのアップデートと共に拡張可能な仕様となっています。早速発売と同時にバージョン1.1へのアップデータが公開予定となっており、ヤマハのコンサートグランド「C7」や67年式のローズ等の嬉しいPCM波形が追加される模様です。

エフェクトセクション

各ボイスセクションのインサーションエフェクトとは別に、共通のエフェクトセクションが右端に用意されています。エフェクトを掛けたいボイスを選び、ディレイ/リバーブをそれぞれ適用可能。更には全体的な音色を調整するマスターEQも搭載。会場の音響特性に合わせて細かく補正できる、実戦的なミッドスイープのパラメトリックEQとなっています。

ライブセットセクション

パネル左端には、「ライブセット」という各ボイス&エフェクトの設定を保存したプログラムを呼び出すためのボタンがあります。セットリストに合わせてページ別、8つのボタンにライブセット音色をアサインしておけば、曲中の音色切り替えも簡単です。もちろん切り替え時に音色、エフェクト含め音切れが生じないSSS(Seamless Sound Switching)対応、各ボイスセクションで選んだ音色の詳細も、こちらで確認することができます。

その他、演奏の準備段階で使用する各種設定画面もこのセクションでコントロールします。


■88、73、選ぶならどっち?

新しいCPシリーズには、ピアノと同じ88鍵盤モデルと、エレピと同様の73鍵盤モデルの2種類がラインナップ。鍵盤数が異なるだけのバリエーションかと思いきや、それぞれに異なる鍵盤が搭載されているのです。

ピアニストなら”88″

CP88には、本格的な木製グレードハンマー鍵盤「NW-GH鍵盤」を採用。自然な重量感、低音域では重く、高音域では軽くなる自然なアコースティック・タッチです。

表面は象牙や黒檀の質感を再現した多孔性のある素材が使われており、汗をかいても滑りにくく、安定した演奏性を実現しています。ヤマハCFXやベーゼンのインペリアル・・・そんなプレミアムなピアノ音色の魅力をステージ上でも存分に引き出して、余すところ味わいたいピアニストならば、CP88がオススメです。

アンサンブルなら”73″

CP73はバランスドハンマーアクション鍵盤(BHS鍵盤)を採用。ピアノタッチながら、CP88と比べて音域による重さの変化が無く、ややライトで均一なタッチが特徴です。ピアノやエレピの繊細なニュアンスが表現できるのは当然、オルガンやシンセ等でも気持ちよく弾ける、スタイルを選ばない万能性を持つ鍵盤といえるでしょう。

加えて鍵盤ユニット自体の重量が軽いのも特筆すべき点。18.6kgあるCP88と比べ(それでも軽いですが)、CP73の重量は13.2kgに抑えられています。ギターやベースとの親和性の高いE-to-Eレイアウトの鍵盤(最低音がギターやベースと同じ)と相まって、バンドアンサンブルで本領を発揮するのがCP73です。

 

両者の違いは鍵盤だけではありません。鍵盤タッチに対する音源のレスポンス・・・それこそが「弾き心地」という楽器にとって最も重要な要素です。ベロシティカーブを調整して自分のタッチに合わせていくことができるのはCPも他の鍵盤楽器と同様ですが、この基本となるベロシティカーブ自体が何と両モデルで異なるのだそうです。

言われてみれば納得。鍵盤タッチが違えば期待するレスポンスも異なってくる訳ですから、鍵盤自体の重さ、更には音域によってそれぞれのタッチに合った弾き心地を生み出すべく微妙に調整されているのですね。予算別で選ぶような消極的な選択肢ではなく、用途に合わせて積極的に選びたくなる2台です。

音源と鍵盤含め、一つの楽器として完成されたカタチ・・・これはまさにデジタル領域にも楽器職人、匠の技が込められた逸品です!

 

■他にも見所満載

Refaceシリーズ譲り、特徴的なピッチベンド&モジュレーションコントロール用のレバーは、演奏時の自然な操作感を生み出す絶妙な角度にレイアウトされています。

ステージピアノの必需品。PA卓に直で繋げるXLRバランス出力も当然搭載。更に、ミキサーのチャンネルが少ない小規模ライブ等で役立つ外部入力端子はステレオミニジャックを採用する機器が多い中、安心の6.35mmの標準ジャックを採用してるのも注目ポイントです。ミニジャックで起こりやすいガリノイズにビクビクしなくても大丈夫なのは嬉しいですね!

更に!超お洒落な専用ケースもラインナップ(別売)。

見た目が格好良いだけでなく、前面部には大容量のポケットが用意されており、楽譜やシールドだけでなく、各種ペダルやラップトップ等を入れて運べます。

Innovation Powered by Tradition.

100年以上のピアノ製造のクラフトマンシップ、そして45年に及びシンセサイザーの研究開発の伝統が結実した、ヤマハだからこそ生み出すことができた、普遍的な楽器としての高い完成度と魅力を兼ね備えた「CP88/CP73」。

今後のステージピアノの勢力図を塗り替えるかもしれない大注目作は2019年3月1日、いよいよ発売開始です!

 


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YAMAHA CP88

 

YAMAHA CP73

 


Option

YAMAHA SC-CP88(CP88専用ソフトケース)

YAMAHA SC-CP73(CP73専用ソフトケース)

YAMAHA YMR-04(CP88/CP73専用譜面台)

※従来のCPシリーズ譜面台とは互換性がありません。

 

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