Pioneer DJの定番!低価格DJコントローラー「DDJ-400-S」と「DDJ-SB3-N」を徹底比較!

エントリーモデルとして人気を二分するDJコントローラーの魅力とは?定番低価格DJコントローラー「DDJ-400-S」と「DDJ-SB3-N」を徹底比較!

 

DJに人気のソフトウェアrekordbox djが同梱された「DDJ-400-S」。同じく人気のSerato DJ Liteが使用可能な「DDJ-SB3-N」。両モデルは、そのコストパフォーマンスの高さから、初心者の人気を二分しています。初心者に人気といわれても、同じようなルックスのコントローラーを見比べたところで、違いがまったくわからない。。。そんな、初心者なら当然の疑問を解決するために、私達、池部楽器店STAFFがDJが求める主な機能をもとに、それぞれを比較していこうと思います。

初めての一台を検討中のあなたは、是非ご一読を!


●場所を取らないコンパクトなサイズ感

まずは外見を比べてみましょう。両モデルともにサイズは、幅482mm、高さ58.5mm、奥行き272.4mmと、まったく同じです。コンパクトなコントローラーに分類される両モデルのサイズ感なら、設置場所に困ることはないでしょう。

さらに本体はとても軽いです。重さはともに2.1kg。DDJ-400-SとDDJ-SB3-Nがすっぽり収まる専用バッグ「DJC-B」も用意されており、持ち運びにも適したモデルといえます。

機材選びでは、カラーも気になるポイントですね。黒いボディに金色のプラッターを装備したDDJ-SB3-Nは、その重厚感からか、Bボーイに好評です。逆に、シルバーボディのDDJ-400-Sは、デザイン的な主張が少ないためか、幅広いジャンルのDJに支持されています。


●迷わずつなげるシンプルな接続性

次に接続性を見てみましょう。両モデルともに、次の端子のみが装備されていて、とてもシンプル。TVよりも簡単な配線は、初心者にも安心です。

  • マスターアウト(RCA端子)× ステレオ1系統
  • ヘッドフォンアウト(Stereo Mini端子)× 1系統
  • マイクインプット(1/4″TS端子)× 1系統

DDJ-400-S背面

DDJ-SB3-N背面

通常マスターアウトは、アンプやスピーカーなどの再生装置を接続して音楽を出力させるための端子です。マスターアウトと再生装置をケーブルで接続しない限り、音楽は出力されないし、DJもできません。

この事から今まではDJをするにはスピーカーも必要になりますが、スピーカーなら何でも良いというわけではないのも事実です。スピーカーには、別途アンプが必要なパッシブタイプと、アンプ内蔵のアクティブタイプがあります。

アンプとスピーカーを組み合わせて、理想の音を追求できるパッシブタイプは、コストと設置場所を考えると、初心者向きではないです。それらの要因を考慮すると、初心者にはアクティブタイプがオススメですね。お部屋で遊ぶくらいなら、DDJ-400-SとDDJ-SB3-Nを直接接続できる、1万円以下のアクティブスピーカーも多数販売されています。音質の善し悪しは、経験を重ねてはじめて理解できるもの。まずは、予算に応じた機材選びをしましょう!

話を戻して、両モデルがUSBバスパワーに対応していることにも触れておきます。USBバスパワーでは、PCから接続された機器に、USBケーブルを介してPCから電力が供給されます。ですので、DDJ-400-SとDDJ-SB3-Nは、PCとUSBケーブルで接続するだけで良いのだ。両モデルのシンプルな接続性は、初心者にも優しいです。


●人気を二分するDJソフトを同梱

コントローラーは、DJソフトの操作を担うツールであって、実際に動作するのはソフトです。

ソフトが優れていないと楽しめないゲーム機のように、DJソフトのクオリティは、とても重要です。DDJ-400-Sには、Pioneer DJが開発を手掛ける「rekordbox dj Ver.5.0」、DDJ-SB3-Nには、seratoの「Serato DJ Lite」が同梱されています。

rekordbox djは、DJソフトだけでなく、楽曲管理ソフトとしての側面も持ち、CDJを使用するDJにも愛用者が多いです。Pioneer DJのクラブ定番機種NXSシリーズでは、楽曲をインポートしたUSBメモリなどを接続してプレイできますが、それらの楽曲を管理するために必要なのが、rekordbox です。

他のDJソフトに比べてUSBメモリだけでプレイできる手軽さから、クラブでプレイするDJを中心に、一気にユーザーが増加しました。

DDJ-SB3-Nに同梱されるSerato DJ Liteは、serato社のフラッグシップSerato DJ Proの廉価版です。rekordbox djが機能的な制限がないのに対して、Serato DJ Liteは、上位ソフトであるSerato DJ Proに装備されているすべての機能を使用できません。

seratoは、もともとDAW(音楽制作ソフト)用プラグインソフトのメーカーで、2004年に「Serato Scratch Live」をリリースしました。タイムコードが刻まれたレコードでPC上の楽曲(オーディオファイル)をプレイするDVS(デジタルヴァイナルシステム)というシステムで、DJスタイルに革命をもたらした最初のDJソフトです。

Serato Scratch Liveが誕生するまで、DJがプレイするメディアの大半がレコードでした。

しかし、iPodの誕生以降、オーディオファイルが主流となり、DJのニーズも変化していきます。

レコードでオーディオファイルをプレイできるSerato Scratch Liveは、情報を敏感に察知するDJのニーズにマッチして、DJのデジタル化を加速させました。


●DJプレイをアシストする充実の操作性

ここからは、DJに求められる主要な機能をもとに、コントローラーを比較していきます。

まずは、DJの基本、ミックスに関連する機能からです。ミックスとは、2つの曲を混ぜ合わせて再生させるテクニックで、次の曲に移行する際に用いられることが多いです。

ミックスをするには、ミキサーが必要です。一般的にDJミキサーは、音質を調整する「EQ」、ボリュームを調整する「ボリュームフェーダー」、チャンネルを切り替える「クロスフェーダー」から構成されるが、DJコントローラーにはそれらの機能が装備されています。

rekordbox djのミキサーは両デッキの中央に配置されている

加えて、一定の音域だけを再生させる「フィルター」が装備されているのも、初心者には心強いです。ミックスでは、それぞれの曲のEQバランスを調整することで、より音楽的できれいなミックスが可能になります。

一般的にEQの調整には、EQノブを使用します。高域、中域、低域の3つの帯域ごとに音量調整が可能なEQは、詳細な音質調整を行える反面、その感覚を掴むにはそれなりの経験が必要なので練習しましょう。

そこで初心者にオススメなのがフィルターです。楽曲の高域や低域のみを再生できるフィルターは、EQと同様の効果を得られます。3つのノブを操作して音質を調整するEQに対して、フィルターは1つのノブを回すだけ。フィルターの優れた操作性は、プレイ中の楽曲にアクセントを加えるツールとしても最適です。

チャンネル切替に使用するクロスフェーダーには、カーブの調整機能が装備されていて、両モデルともにソフト上で設定できます。これにより、ミックスからスクラッチまで、自分のプレイスタイルに最適なクロスフェーダー設定が可能です。

2つの曲を混ぜ合わせるミックスでは、曲同士のBPM(速さ)を合わせなければなりません。基本のテクニックとはいえ、これがなかなか難しいです。しかし両モデルには、自動で曲のBPMを合わせられるシンクボタンが装備されているので、初心者でも簡単にミックスを楽しむ事が出来ます。

Serato DJ Liteのシンクボタン

次に、曲の再生に関連する機能を見ていこう。まずは、ホットキュー。ホットキューは、楽曲の設定したポイントに瞬時に移動して再生できる機能で、一般的に曲が展開するポイントに設定して使用します。

例えば、曲の再生を開始するポイントにホットキューを設定したとします。その曲をロードして、設定したホットキューを押すと、再生開始ポイントに瞬時に移動して、すぐにプレイの準備が整うというわけです。ホットキューを設定しないと、手動で再生位置を指定しなければならず、時間も手間もかかってしまいます。

rekordbox djのホットキュー

ホットキューは、DDJ-400-Sで最大8個、DDJ-SB3-Nでは最大4個まで設定可能です。パフォーマンスパッドによる高い操作性から、より直感的なパフォーマンスを実現する事が出来るのです。

続いては、ループを自動で設定できるオートループ機能です。ループとは楽曲の任意の箇所を、設定した長さで繰り返し再生させる機能になります。ループは通常、ループの開始ボタンと終了ボタンを押して設定します。しかしオートループでは、ループを開始するポイントで機能をオンにするだけで拍の設定とENDの設定までしてくれる機能なのです。

オートループは、通常のループ設定に比べてワンアクション少なくなるだけでなく、正確にループを設定できるのも嬉しいですね。手動できれいにループさせるのはとても難しいですが、オートループではそんな心配は必要ありません。

※Serato DJ Liteのオートループ

DDJ-400-Sでは、ビートループがオートループの機能を果たします。ビートループでは、あらかじめ8つのパフォーマンスパッドに、異なるループの長さがアサインされています。対応するパフォーマンスパッドを叩くだけで、ダイレクトにループのオン/オフが可能になるのです。

DDJ-SB3-Nでは、専用のボタンでオートループを設定できます。しかし、ループの長さを決めてから、機能をオンにするという2ステップの操作が必要になるため、操作性ではDDJ-400-Sに分があるといえるでしょう。

次に、ミックス時の微調整やスクラッチで使用するジョグホイール。両モデルともに、同じクオリティのジョグホイールが装備されていて、サイズも同じです。どちらもスクラッチできるので、どんなジャンルにも対応したジョグホイールといえます。

ここからは、DJプレイを演出するサンプラーとエフェクトについて比較してみましょう。

初心者には、サンプラーという響き自体なじみがないかもしれないですが、ボーカルやSE(効果音)などのサンプルを再生させるのがサンプラーです。ヒップホップやダンスホールなどのDJが、レゲエホーンなどのSEを鳴らしたりしますが、それらはサンプラーで再生されています。

サンプラーには、サンプルを再生するためのスロットが装備されています。このスロットを、DDJ-400-Sは16スロット×4バンク、DDJ-SB3-Nは4スロット装備しています。DDJ-400-S(rekordbox dj)は最大で64個のサンプルを、DDJ-SB3-N(seratoDJ Lite)は最大で4個のサンプルをロードできるのです。サンプルを入れ替えながらプレイできるものの、やはり多くのサンプルをロードしておける方がDJプレイの幅も広がりますね。

※rekordbox djのサンプラー

さらに、DDJ-400-Sに同梱されているrekordbox djでは、ワンショットやループなどのサンプル再生に関する詳細な設定が可能です。このように、サンプラーを駆使したいDJには、DDJ-400-Sがオススメですね。

サンプラーと同様に、パフォーマンスを華やかにしてくれる機能がエフェクトになります。

エコーやリバーブなどの空間的な効果を加えたり、フィルターで音を歪ませたりと、それらはすべてエフェクトによる効果になります。

DDJ-400-Sでは22種類、DDJ-SB3-Nでは6種類のエフェクトを使用できます。両モデルともに、エコーなどの空間系やフィルターを装備しており、DJには十分な内容です。DDJ-400-Sは、基本的なエフェクトに加えて、曲をロボットボイス風に変化させるエフェクトなど、バリエーションが豊富なので、クリエイティブなパフォーマンスを実現できます。

※Serato DJ Liteのエフェクト

エフェクトでは、操作性も重要になります。エフェクトのコントロールセクションが、ミキサーに配置されているDDJ-400-Sでは、1種類のエフェクトを個別のチャンネルまたはマスターに使用できます。

一方、DDJ-SB3-Nでは、各デッキの上部にエフェクトのコントロールセクションが配置されていて、最大3種類のエフェクトを使用可能です。DDJ-400-Sが、1つのエフェクトのみを操作できるのに対して、DDJ-SB3-Nでは、3つのエフェクトを個別に操作を組み合わせて使用することができるのです。

ですが、DDJ-400-Sには初心者にオススメの最終兵器、パッドエフェクトが搭載されています。

パッドエフェクトでは、パフォーマンスパッドを押すだけで、簡単にエコーやリバーブ、ロールなどの多彩なエフェクトを加えることができるので初心者には易しいです。8個のパフォーマンスパッドに、異なるエフェクトをアサインできるので、いちいちエフェクトを入れ替える必要もありません。

※rekordbox djのパッドエフェクト

DDJ-SB3-Nにも、パフォーマンスパッドで操作するエフェクトが搭載されていますが、用途が少し異なります。エフェクトフェードといわれるエフェクトには、フィルターやロール、バックスピンが装備されており、対応したパッドを叩くことで、エフェクトが加わるのです。

ここまでは、前述したエフェクトと同じですが、エフェクトフェードは時間の経過とともに、プレイ中の曲とエフェクト音が減衰して最終的に無音になります。よって、曲をフェードアウトさせる時に有効なエフェクトになるのです。ヒップホップなどでは、ミックスせずに急に曲を切り替えるカットインという手法があります。このカットインを行う際にエフェクトフェードを使うと、よりクールなパフォーマンスが可能になるのです。ここらへんがBボーイに人気な理由の一つかもしれません。


●DJスタイルで選択する最適なコントローラー

ここまで、DDJ-400-SとDDJ-SB3-Nの機能を細かく比較してきたので、それぞれの違いは理解いただけたかと思います。ここではこれからスタートする時の選び方、それぞれのコントローラーがどんなDJスタイルにマッチするのかを紹介しましょう!

DDJ-400-Sは、エフェクトの種類やその操作性、ロードできるサンプルの数など、基本的なDJ機能に加えて、クリエイティビティを刺激する機能が充実しています。よって、テクノやハウスなどのよりテクニカルなDJスタイルや、マッシュアップなどを多用するアニソン系DJに最適です。

また、自分のDJスタイルがいまいちわからないという人にも、DDJ-400-Sをオススメします。

「DJプレイをアシストする充実の操作性」の章で述べたとおり、DDJ-400-Sで使用可能なrekordbox djは、DDJ-SB3-NのSerato DJ Liteに比べて機能が豊富です。rekordbox djの豊富な機能は、今後自分のDJスタイルが見えてきたときにも必ず役に立つでしょう!

DDJ-SB3-Nは、エフェクトフェードやパッドスクラッチのように、ヒップホップのDJプレイに役立つ機能が充実しています。これらの機能は、SeratoがヒップホップのDJに支持されている証拠でもあり、やはりヒップホップやダンスホールのDJには、Serato DJ Liteが使用可能なDDJ-SB3-Nがオススメですね。

なお、機能的な制限のあるSerato DJ Liteだが、Serato DJ Proにアップグレードすることで、すべての機能を使用できるようになります。将来的にSerato DJ Proの使用を考えている人は、まずはSerato DJ Liteに慣れてから、ステップアップするというのも良いと思います。

経験者やDVSを行っているDJの方でもHOT CUEの仕込みや簡易的にPLAYする際のSUB機として両機種とも使われる方は多いので、コントローラーから卒業してDVDへ行っても使用出来るのがこの両機種の魅力の1つです!

DJではスキルとともに、そのスキルを表現するためのツールもとても重要だ。この特集ページを参考に、自分に合った一台をチョイスして、ぜひDJを楽しんでください。

 

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