超話題!AvidのNewインターフェイス『MBOX STUDIO』ってどうなの?実機で速攻スタッフレビュー!
先日の「AES New York 2022」にて突如として発表されたAvidの新製品。
初代「Mbox」が発売され十数年、「Mbox 2シリーズ」「Mbox(3rd)シリーズ」を経て、
あの「Mbox」の名を冠した、ProToolsサブスク版付属のUSB-C接続オーディオインターフェイス
『Avid / MBOX STUDIO』が満を持して登場!
●販売価格:116,600円(税込)
●11月下旬発売予定(ご予約受付中)
・音質はどうなの?
・機能は?
・操作性は?
等々、発売日前に非常に気になっていたパワーレックスタッフのもとに、ナント!メーカーさんのご厚意で、『MBOX STUDIO』の実機を数日だけお貸出しいただけました!
早速、パワーレックスタッフが実機を触った感想を速攻レビューさせていただきます!
今回は、
スタッフK(バンドサウンド、JamBand/Blues/Funk/Soul好きなギタリスト。40代。)
スタッフT(プログレ、特にピンクフロイド/ファッション大好き!最近はEDM・エレクトロ系にハマり中。30代。)
スタッフS(Neo Soul/UK garage/Future House/Vtuber好きのクラリネット奏者。20代。)
の3人でお送りさせていただきます!
初めて買ったインターフェイスが「Mbox」や「Mbox 2」だったり、昔使っていて「Mbox」の名に懐かしむ方も、「Mbox」の名を知らない若い世代の方も、是非ご参考ください!
▼▼▼では、早速いってみましょう!▼▼▼
※記事内の情報は2022年10月下旬時点のものとなります。
■開封&ファーストインプレッション
スタッフK:結構箱がデカいねぇ。早速開けてみましょう。
スタッフT:筐体大きいっスね!I/Fというより、ぱっと見モニターコントローラーのような外観。
スタッフK:思っていた以上に。重量もズッシリと。
スタッフS:メーカー公式サイト情報ですと、「外形寸法 (高さ x 幅 x 奥行):105.2 x 288 x 225.3 mm」、「重量:2.8 kg」とのことです。
スタッフT:デスクトップ型インターフェイスの中では、Apollo x4とかよりもひと周り以上大きいサイズ感ですね。(比較画像撮り忘れてしまいました。。。)
スタッフK:トップ面には大きなエンコーダーノブが2つ、ボタン類、メーター類が配置されて、フロントには、コンボタイプのXLR端子が2つ、独立ボリュームノブ有の2系統のヘッドホン端子があるね。
スタッフS:他社のデスクトップ型だとINST入力がフロントにあって、マイクは裏側から挿さないといけないモデルがありますが、フロントにマイク端子があるのは好印象ですね!その横にはリアンプ用の「HI-Z OUT TO AMP端子」も。
スタッフT:フロント端子とトップ面は、左側が「インプットセクション」で、右側が「アウトプットセクション」で別れていて、ノブやボタンも分かりやすく配置されているようです。
スタッフK:ダイレクトに触れる物理のノブやボタンがあると安心だし、操作し易くて良いんだよね。
スタッフS:真ん中の4つのボタンは、専用アプリの「MBOX Control」で割り当て変更可能で、カスタマイズ出来るみたいですよ。
スタッフK:おー良いじゃん!アプリの使い方は覚えないといけないだろうけど、自分好みに割り当てた物理ボタンがあると助かるね。ボタンが多いと安心するし(笑)
スタッフT:Kさん世代は特に(笑)
スタッフK:そう!そのボタン押せばいいし。エンコーダーノブもデカくて安心(笑)
スタッフS:僕は、逆にユーザーボタンは使わずにMBOX Control内で操作しちゃいそうですね。
スタッフT:恐らくですが、ユーザーボタンに何も割り当てないようにすることも出来そうなので、S君のような使い方の人も押し間違いを防ぐことも出来るかもです。
スタッフK:あと、入出力に対してのLEDメーターやトークバック・マイクも内蔵されてて、抜かりない仕様だね。
スタッフS:抜かりないと言えば、配信には欠かせない「ループバック機能」もバッチリ内蔵してますよ!
スタッフK:OK!じゃあ、リアパネルもチェックしていきましょう!
スタッフT:おーこれは豊富ですね!
スタッフS:手持ちのアウトボードやエフェクターを繋げるセンド/リターンがあるのは良いですね。便利。AudientとかNeveのインターフェイスもそうですけど、このくらいの価格帯では標準になりつつありますよね。
スタッフT:ALTアウトを使うことで、モニコンを用意することなく、スピーカーの出力切り替えも可能ですね。
スタッフS:EXP/SW端子は、モニターミュートや、トークバックスイッチを足元で操作する、なんてのもMBOX Controlアプリでカスタマイズ設定出来るようです。
スタッフK:ADAT Optical、S/PDIF、MIDI in/out端子も装備されているので、ADAT Optical出力端子搭載のマイクプリを接続してドラム録音したり、他デジタル機器や、音源モジュール等を接続出来たりと、この価格帯のモデルとしてはかなり入出力豊富で拡張性も高いよね。
■MBOX Studio主な特徴
◎ハードウェア:
・21×22 同時入出力
・可変インピーダンス入力
・全入力に対して4 バンド・パラメトリック・チャンネルEQ
・AVID リバーブ及びディレイ内蔵
・高品位Bluetooth同時入出力
・楽器用チューナー統合
・完全独立スタジオ・モニター・コントロール (MAIN, ALT, DIG, BT and 2x HP)
・ユーザー・プログラム可能なボタン及び外部スイッチ
・グランド・リフト付きハイ・インピーダンス・リアンプ出力
・デュアル・チャンネルFXループ – ストンプ・ボックス使用時インピーダンス変更
・ハードウェア・ループバック・ミキサー
・複数キュー・ミックス
・トークバック内蔵
・プリセット・リコール可能な MBOX Control アプリ付属
・堅牢筐体設計 – メタル筐体、高品位エンコーダー/ボタン
■出音&マイク/ギターの入力チェック!
スタッフK:「重い機材は良い音がする」と豪語するスタッフが、イケベ内にいますが(笑)、次は出音のチェックをやってみましょう!
スタッフT、S:そうしましょう!
(しばし試聴・・・)
スタッフK:皆さんどうでしょうか?
スタッフT:サウンドキャラクターは、冷たい、シャープ。中低域の解像度は高く分離感も良いですね。
スタッフS:音のレンジが広く、トランジェントがくっきり聞こえます。なまったりする感じが無いんで、周波数的なレンジの印象以上にクリアでソリッドな印象ですね。
スタッフK:定位も良く、バンドサウンドでも奥に配置された楽器や、リズム楽器のリリースの切れ目も監視しやすい感じ。
スタッフT:僕的には、EDM・エレクトロ系の楽曲のリスニングや制作時、低音が前に出て来ない分、物足りなさを感じる場合があるかもしれないですね。
スタッフS:弱音の再生能力にも長けていると思います。
スタッフT:Apollo Twin Xと比較すると、温かみが少ない。癖がなく聞きやすい音質ですが、これは好みが別れるところですね。
スタッフK:あと、MBOX STUDIOの機能として「Bluetooth接続」機能が、インプットセクションとアウトプットセクションの両方にあるんだよね。
スタッフT:ミキサータイプのI/FだとiPhoneとかの外部ソースをBluetooth入力できますが、Bluetooth出力も出来るんですね。
スタッフS:てことは、AirPodsとかでワイヤレスで聞けるってことですか?
スタッフK:そう!巷では、ワイヤレスで音楽を聴くことが日常化してるんで、そういったリスナーのリスニング環境を想定した楽曲チェックだったりも簡単に出来るよね!
スタッフK:では、続いて入力部分もチェックしていきましょう!
スタッフS:マイクプリはキャラがあるサウンドでは無く、色付けが少ない印象だね。さらに「VariableZ」機能を使って使用するマイクに合わせてインピーダンスを変更して細かい調整が出来るようになってます。
スタッフK:ギターも入力してみたけど、マイク同様基本は色付けが少ない感じかな。悪く言うとちょっと味気ない。でも、ギター等のINSTにもその「VariableZ」機能が効くので、シングルや、ハムのピックアップのギターに対して変更してあげるとガラッと音が変化するね。ソフトのアンシミュとかの掛かり具合もこの「VariableZ」の調整で変わるねぇ。
スタッフT:IKのAXE I/Oにも搭載されている「Z-TONE」みたいなイメージですね。
スタッフK:そうだね。もうディスコンになったけどEleven Rackにも搭載されていたはず。ここの設定は結構肝かもしれないね。
スタッフS:さらに、MBOX Controlアプリでコントロール可能な、MBOX STUDIOの内蔵DSPエフェクトもチェックしてみました。
スタッフT:内蔵DSPは、EQ、ディレイ、リバーブ、チューナーの4つですか。
スタッフS:EQはLF/LMF/HMF/HFの4バンド仕様で、ここで調整したものは、掛けモニタリング、もしくは掛け録りが選択できるようです。
スタッフT:ディレイはDry/Wetの調整も可能なので、幅広いニュアンスに対応出来そうです。リバーブはPlate以外にもHall、Churchなど、用途に応じてプリセット選択出来ますね。
ディレイとリバーブは、掛けモニタリングだけ(?)のようですが、ボーカルレコーディング時にモニターに使用するには十分な機能を搭載していますね。
スタッフS:内蔵DSPのエフェクトもそうですが、この「MBOX Control」アプリのミキサー部分て何気に扱い易くないですか?
スタッフK:そう!MBOX STUDIO本体にはアクセスし易くボタンが多く設置されているけど、録音時のモニターバランス等はやっぱりMBOX Controlを使用して設定が必要なんだよね。でも、フェーダー部分のセクションが、上から順に「Hardware Input(物理入力)」「Software Input(ソフト内入力)」「Hardware Output(物理出力)」となってて、上から順にレベル設定して行けば迷うことなくモニタリングバランスを調整し易くなってるんだよね。
スタッフT:RMEのTotalMixアプリとかも機能的に近いかもですね。
スタッフK:参考にしている部分はありそうだね。あとProToolsと似たUI/カラーが使用されているから、ProToolsユーザーはより馴染み易いかも。
スタッフK:ここで、『MBOX STUDIO』に付属ハードウェアと同梱ソフトウェアの確認を
—–
●MBOX STUDIOに付属のハードウェアとアクセサリ
◎MBOX Studio USB インターフェース
◎USB-C ケーブル
◎USB-C メス – USB-A オス・アダプター
◎電源アダプター
◎登録カード
●同梱ソフトウェア
◎Pro Tools Studio 1年間のサブスクリプション
◎Sibelius Artist 1年間のサブスクリプション (デスクトップおよびモバイル・アプリ)
◎MBOX Control
◎Celemony Melodyne 5 essential (Pro Tools Studio バンドルの一部)
◎SoundFlow Cloud Avid Edition (Pro Tools Studio バンドルの一部)
●付属プラグインおよびサウンド
◎すべての Pro Tools Studio 付属プラグイン
◎MBOX Ignition Pack
・Baby Audio Vibe Box—MBOX Studio でのみ利用可能な専用プラグイン
・BPM Create—サウンドとサンプルを備えたMBOX Producer Toolkit
・Brainworx A/DA Flanger—A/DA Flanger Stompbox エミュレーション
・Brainworx Ampeg SVT-VR Classic—Ampeg ベース・アンプ・エミュレーション
・Brainworx bx_bluechorus2—Boss CE-2 Chorus Stompboxエミュレーション
・Brainworx bx_console N —Neve VXSコンソール・チャンネル・ストリップ・エミュレーション
・Brainworx bx_greenscreamer—Ibanez TS 808 Tube Screamer エミュレーション
・Brainworx bx_megadual—Mesa Boogie Dual Rectifier エミュレーション
・Brainworx bx_opto compressor—オールラウンド・コンプレッサー・エミュレーション
・Gauge LUSH VOX—パラレル・コンプレッション + ボーカル用プロセッサー
◎Avid Loopmasters Sample Pack (Pro Tools Studioバンドルの一部)
スタッフT:『Pro Tools Studio 1年間のサブスクリプション』と『Sibelius Artist 1年間のサブスクリプション』が同梱して116,600円は凄いですね!
スタッフS:Pro Tools Studioのサブスク版単体購入でも今39,000円弱位で、さらにSibelius Artistサブスク付きだと、、かなりのコスパですね!
スタッフK:そう!もちろん、「MBOX STUDIO」はProTools専用のオーディオインターフェイスでは無く、LogicやCubase等の他のDAWでも使用が可能なので、S君の様なWin環境で他社DAWを使用していても動作環境さえ満たせば使用可能です。
スタッフS:そうですか!
スタッフT:買っちゃう?
スタッフS:いや、まずは財布と相談ですね。。
スタッフK:ご予約お待ちしております(笑)
■MBOX STUDIO 総評
スタッフK:さあ皆さん、駆け足でチェックしてきましたが如何でしたか?
スタッフT:いやぁ、もうちょっと時間欲しかったっすね。
スタッフS:確かに。ProToolsや、他DAWを起動してのチェックまでは出来ませんでしたから。
スタッフK:そうだよねぇ。時間が無い中チェックありがとう!そんな30代のT君、20代のS君のお二方、ズバリ「MBOX STUDIO」はどんな方にオススメでしょうか?
スタッフT:「楽器は持ってる! 音作りの機材も整ってる! さあ今からレコーディング環境を整えよう」 というプレイヤーやバンドマンの方に。
スタッフS:出来る事が多いので、「トラックメイクからレコーディングまで幅広く1人で行うミュージシャンの方」にお勧めしたいです。あと、サイズが若干大きいので設置する場所がある方(笑)
スタッフT:あと、癖がなく高解像度の音質、分離も良いためモニターがし易いので「ミックスの仕上がりを良くしたい方」にもオススメです!
スタッフT:40代のKさんは如何ですか?
スタッフK:「初代Mbox」から、「Mbox 2シリーズ」「Mbox (3rd)シリーズ」と全シリーズを見て来ましたが、正に「Mbox」の集大成といったモデルですね。
多入出力、多機能であるが故に複雑に見えそうですが、操作性、機能共に扱い易く設計されていて非常に好印象でした。
是非オススメしたい方は、「ご自宅でプライベートスタジオを構築したいギタリスト/ボーカリスト」でしょうか。楽器やマイク録音時のインピーダンス調整やモニター時のエフェクト、センド/リターン、リアンプ機能etc. もう盛り沢山!(笑)
日本国内だと「4chマイクプリ」を搭載したインターフェイスって「そこまで入力要らない」、とか敬遠されがちな部分が一部あったりしますが、整理された扱い易さがあって、同時入力数云々よりも、扱い易さ/多機能が勝って、一見、Too Muchに思える機能群もスタジオの中枢を担うであろう「MBOX STUDIO」なら、大げさなスペックではないと感じました。
スタッフS:ProToolsのサブスク等を既にお持ちで、更新するタイミングが近く、オーディオインターフェイスの買い替えもご検討の方にも良いかもですね。
スタッフT:また、発売後に店頭展示を開始したら、色々と触ってみたいです!
スタッフK:展示に関しては、
「渋谷パワーレック」
の4店舗にて展示予定をしております。展示開始後は、各店のSNS等で告知させていただきますので、是非ご来店くださいませ。
スタッフS:11月下旬発売予定、
スタッフT:販売価格116,600円 税込、
スタッフK:Avid / MBOX STUDIO、
スタッフK/T/S:皆様、ご予約お待ちしております!m(_ _)m
▼▼▼▼▼▼▼▼ご注文はコチラからどうぞ▼▼▼▼▼▼▼▼